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The Devil Inside Him

今回の友人の仕事はウェールズのナショナルシアターでのこの作品。
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John Osborneが代表作『Look Back in Anger』を書く前、19才の時に書いた作品だが、最近見つかった為に劇場では初の公演。
内容は1950年代のとても保守的で信仰心厚い厳格な父の下、抑圧されて育った息子の心の葛藤の物語。
丁度一昨年の冬にNYで観たArthur Millerの『All My Sons』 (1947)の父親像に通じるものがあり、とても興味深い作品だった。
しかも主人公の少年を演じた俳優がこれもまた思春期の葛藤を描いた話題作『spring awakening』(2007年にトニー賞8部門受賞したミュージカル。去年は日本でも劇団四季が上演)のロンドン公演で、やはり繊細な少年を演じていたイワンくん!(しかも彼自身とてもチャーミングでかっこいい♪)
あぁ、これはNYで一緒に観たけいてぃやひゅうこさんに話したらどれだけ彼女達は喜ぶかしら。

役者の演技力はもちろん素晴らしく魅力的。キャラクターに応じてウェールズやスコットランドのアクセントが使われて、ところどころ意味は分からずとも英語の音を楽しめた。もちろん演出も美術も!
時々チクタクチクタクと響いてくる柱時計の鈍く不気味な音、窓の外に降る雨の様子(蛇足だけどこの雨は照明の都合上水と牛乳が入ってたんですって!舞台ではよくあるのかしら?)、風に揺らぐ木の影、そして不協和音の生み出すイメージなど、細部に渡る全てがその作品の世界観を効果的に作り上げ、まとまっていたのでとても見ごたえのある舞台だった。

舞台が終わってから、ステージドアで待っていたら友達が迎えに来てくれて、バックステージへ。
それから演出家のエレンさんと役者の皆さんとシャンパンで乾杯☆
いい舞台の後って、ほんとみんな言い顔してる!
by nishimaggiefr | 2010-05-27 23:09 | cinéma/théâtre

Labo1113 仙台↔フランス。 まさか再びこの国に暮らすことになるとは。。。人生何が起こるかわからない!花やアートやいろいろ好きなこと、日ごろのよもやま話あれやこれ。


by nishimaggiefr